はじめに
ポケモンユナイトをプレイする上で最も重要な項目は、ゴールである。試合における勝敗は、ゴールしたポイント数で決定されるからだ。そのため、ゴールを除く全ての要素は、ゴールを実現するための一要素に過ぎないのである。試合を評価する際、キル数や与ダメによる評価を散見するが、それで勝利することはできない。最近は、そういった項目が高くても負けることが当たり前にある、という当たり前のことが認識されつつあるが、傾向としてなくなることはないだろう。
小項目についての詳細は、専用に記事を設けている。興味を持っていただけた方は、そちらもご確認いただきたい。
ゴールには、二つの観点が存在している。一つは勝利条件としての観点、もう一つは経験値源としての観点、である。
ゴールが重要としたが、個人的に基準を設けている。ザックリと、Season1-3は概ねゴールの容易な環境、Season4は概ねゴールの困難な環境、と理解している。そのため、大きな傾向としては全体を経験したと考えている。以下は環境ごとの基準である。個々の得点基準にはサンダー撃破によるゴール故障を利用した大量得点は含まない。容易な環境の場合、勝利チームの最終スコアは500-700程度である。ゴールキャラ:100-150、ゴールキャラ以外:50-100、と考えている。困難な環境の場合、勝利チームの最終スコアは300-500程度である。ゴールキャラ:50-80、ゴールキャラ以外:30-50、と考えている。
もう一つが経験値源である。ゴール達成による経験値の獲得自体は周知のことであろうが、ポイント差が経験値差と同義であり、レベル差=ステータス差を引き起こす事は、あまり語られていないように感じる。個々の得点履歴を完全に把握する場合を除けば、チーム単位での経験値差であると考えて良い。極端な例であるが、カジリガメを2回獲られても、ロトムを活用しながら大量得点を達成すれば大きくレベル差ができないのはそのためである。
技巧
前提となる条件等の確認は以下の記事を参照のこと。
ゴール行為は、エナジーの獲得・エナジーのゴール、の2つ要素によって構成される。本項目では、これらの構成要素について個々に検討していく。
肥大・放置・撃破
野生ポケモンの撃破
最も一般的な方法はコレであろう。野生ポケモンを撃破することで既定量のエナジーを獲得することができる。野生ポケモンの撃破は、経験値・エナジーポイント、の獲得する中核となるため、難易度が高くなるとは考えにくい。ただし、野生ポケモンの出現は時間によって決定するため、短期的に大量撃破は難しそうだ。計画を立てるならば長期的が基本となる。
野生ポケモンのステータスは時間ごとに固定されているため、「時間ごとに目標レベルを決め、どの技でどれくらいのダメージを、どのポケモンに与えることができるのか」、について事前に基準を設定し、その基準に従いレベリングを行うことが重要である。また、アイテム等での追加ダメージやステータス変化があるので、これにも留意したい。
地点・時間より事前計画の立案
事前に野生ポケモンの出現するポイントを把握しておくことで、予め経験値の獲得量を計画することが可能である。ただし、この情報に関しては相手も基本的に把握しているため、最終的にラストヒット勝負になる。また、計画は優勢、対等、劣勢、など状況に応じて場合分けし、いくつかの選択肢を持っておくと良いだろう。状況によって正解・不正解は異なるのだから。
例えば、序盤の下残り(残り時間:7分から6分)をした場合の関与する野性ポケモンについて考えてみる。まず、自陣と敵陣の間に出現する野生ポケモン6匹である。そして、3回目の出現となるチルタリスが2匹(下レーン・レジェントピット)。また、ゴールが片方でも壊れれば、中央の野性ポケモンは出現しなくなり、壊されたチーム側のレーンに2匹出現する。さらに、遺跡の巨人(レジロック・レジアイス・レジスチル)がオブジェクトとして出現する。当然、全てに関与することはないだろうが、上移動のタイミングや戦況、ゴールの侵攻・防衛など様々な要素を勘案しながら、計画していく必要があるだろう。
狙いを定める敵陣側の野生ポケモン
管理というからには、敵側の想定する経験値を奪わなければならない。しかしながら、敵陣に突っ込めば良いというわけでは無い。なぜなら、自陣の野生ポケモンを確実に倒すからこそ、敵陣の野生ポケモン分の経験値を奪えるのであって、敵陣の野生ポケモンを相手に撃破されれば、それは等価交換に他ならないためである。
だからこそ、私が考えるのは中立と呼ばれる左右中央付近および中立から2ndゴールの間に出現するチルタリス群の撃破を推奨したい。味方の動き次第ではあるが比較的見方との合流もしやすく、デス数を減らしながら差をつけることが可能である。
相手ポケモンの撃破
コレも意識している人はいるだろう。相手ポケモンを撃破することで、相手ポケモンの所持するエナジー(おそらく半分くらい?)を落下させることができる。大きく2つの意味があると考えている。一つは、相手ポケモンの所有するエナジー量を減少させることができる。もう一つは、実質無限のポイント獲得源になるということである。
相手ポケモンの撃破については、エナジー獲得の観点以外にも様々な観点が存在するが、エナジー獲得の観点から記述する。エナジー獲得の観点からすれば、「相手ポケモンの撃破は、相手の潜在的なゴールポイントの減少と自身の潜在的なゴールポイントの増加」、である。そういう意味では、ゴールポイント管理の側面の強い行為である。
キル回収
相手ポケモンのラストヒットを注力する戦略である。パターンとしてはいくつか存在する。大きく2パターンに分ける。一つは、追いかけてキルするパターン。集団戦の終盤・見方との交戦から逃げる相手ポケモンを追いかけ、もしくは待ち構えてキルする。もう一つのパターンは、集団戦などでラストヒットを奪う(スティール)する戦略である。基本イメージは野生ポケモンのスティールと同様である。
一戦一殺
こちらは集団戦や個別的な交戦の勝利というよりは、経験値獲得を重視する戦略である。HPの低いポケモンに照準を合わせて確実にキルを狙ってく戦略である。HPの低いポケモンは大きく2種類存在し、一つは攻撃系(概ねADCと呼ばれる)、もう一つは妨害系(概ねメイジと呼ばれる)、とがいる。どちらもHPは低いのだが、攻撃系のポケモンはレベルが高くなる傾向にある。つまり、仮にデスしてもレベルの高い攻撃系のポケモンをキルすることで、レベルアップを図ることができる。妨害系のポケモンはデスしないのであれば良いが、デスと引き換えにキルする程のアドバンテージが期待できるとは思えない。
落下エナジー
コレを意識している人は少ないのではないだろうか。エナジーが路上に落ちる条件は、2つある。一つ目は、自身、相手、野生の区別なくポケモンがデスすること。二つ目は、操作ポケモンが保有容量の上限値まで達している状態で、エナジーを獲得した場合、である。
落下エナジーの獲得は、ポケモンを撃破せずにエナジーを獲得する唯一の方法である。他の2つの方法に比べて獲得速度や獲得難易度、が格段に容易な方法である。そのため、「どのような場合に落下するのか、どのような場合に活用できるのか、など個別具体的な戦況をイメージしながら戦略的な活用」、が求められる。
視界抜けとは、ミニマップ上から見える視界、自身の視界(ゲーム画面)、デスタイム、経験と勘、などから相手がゴール付近にいないことを予測し、ゴールへ行くことである。ソロランでは、敵の視界は3人までは見えなくもないので、注意深くタイミングをみながらゴールする。状況によっては、引き付けることもできる一方で、囲まれればデスしやすく、一定程度の慣れが必要である。
おわりに
ゴール難易度は、チームの動き全体に大きな影響を与えることは間違いない。だからこそ、環境分析に依拠した戦略の立案は必要不可欠である。確かに、事前に形成したチーム内で戦略を共有しているのであれば、環境に依らず一定の勝率を達成することは可能だろう。しかしながら、プレイヤーの多くは即席でチームを組むことが試合回数の大部分を占めるのではないだろうか。であるならば、環境分析から傾向を掴みパターン化した上で、味方の動き・傾向を確定させ、自身の動きを確定させる、という手続きを丁寧に行う必要がある。